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Con/Per/ceptual #4  Disappearing  Oct.01(mon)-13(sat) 「コンパーセプチュアル 」 #4 消失のアート

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チェリス・ミッシェル / Chalice Mitchell 《INTERPENETRATION》 video 2018

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地場賢太郎 / Kentaro Chiba 《Life Scrolle Scrolling1991-2015》 video  2015

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森下泰輔/ Taisuke Morishita 《Vanishing Point》Mixed media 2018 

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ケヴィン・ジョーンズ / Kevin Jones 《Sleight Of Hand 奇術》より installation 2016

English follows

「コンパーセプチュアル Con/Per/ceptual」 #4
消失のアート Disappearing
 
2018年10月01日(月)~13日(土) / Oct.01(mon)-13(sat) 2018
15:00~20:00 最終日18:00まで
8日(月・祝)休廊 closed on Oct.08(mon)
 
Reception party;6日(土) / Oct.06(sat) 17:30~
 18:30~ Performance: Unit 118  noise sound + live painting  (詳細・後述)
 
【出品作家 / Artists 】
ケヴィン・ジョーンズ / Kevin Jones  チェリス・ミッシェル / Chalice Mitchell  地場賢太郎 / Kentaro Chiba 森下泰輔 / Taisuke Morishita 菅間圭子 / Keiko Kamma
curation:菅間圭子 / Keiko Kamma
 
《コンパーセプチュアル》とはキュレーションの菅間圭子の造語。「コンセプチュアル」と「パーセプチュアル」を合体させた言葉で、“脳においしいアート“といったイメージ。
4回目となる本展では「消失」に向かうベクトルをテーマにしている。視覚的であれ概念的であれ、「消える」または「消す」ことを内包した映像や絵画、インスタレーションを展示。通常アート作品は永続性への方向を志向しているが、あえて「消失」をテーマに選び、そこにどのような鑑賞体験が出現するか検証してみたい。
 
■チェリス・ミッシェル / Chalice Mitchell 《INTERPENETRATION》 video 2018
ビデオ作品 《 INTERPENETRATION 》 (「相互侵入」の意)は、ストロークの動きだけでつくられたアニメーション。映像には手や筆は一切映らず、白い紙にグレーやブラックのブラシストロークが走って抽象的なモノクローム画面が構成されていくが、やがてそこにホワイトのストロークが重なり始め、徐々に画面は白っぽい絵画へと変換されて最後は白一色の画面になる。
初めに集積されたブラックのストロークによる抽象絵画をホワイトのストロークが消し去りつつ、最初の何も描かれていない画面に戻っていくようにも見える。
 
■地場賢太郎 / Kentaro Chiba 《Life Scrolle Scrolling1991-2015》 video  2015
地場賢太郎の《Life Scrolle》は、1991年から毎日少しずつ描き加えられている巻物状のドローイングで、すでに28年の歳月が注がれ長さも優に20mを超えているが、今回地場が出品するのは、それをアニメーションにした映像。画面の中で少しずつドローイングが成長し、さまざまな世界をみせてくれるが、それは同時に作家が費やした長い年月の集積の可視化されたものでもある。
地場のドローイングは今日においてもなお続けられているが、将来死の訪れの近いことを予感してペンを置く日がやってきたら、1991年からその日までの全てのドローイングを時系列に沿ってアニメーションにし、さらに最後のドローイングから今度は逆に時間を遡って、まるで緻密にからまりあった存在が、するすると紐がとかれるように解体し消去され、もとの何もなかった画面へと戻っていくという映像をつくる予定で、それは作家の死後に発表されるという。つまりこれは、《消失》を見せることを前提に、日々描かれているドローイングなのである。
 
■森下泰輔 / Taisuke Morishita 《White out painting》 painting  2018
絵画終焉後の絵画、すなわち現代絵画とはいかなるものか、ということに思考をめぐらせてきた森下が到達したのは、具象を抽象によってホワイトアウトしたペインティング。その発想のヒントになったのは、濃霧の状況で視線が遮られるという視覚体験だという。
下地に描かれた絵画をブラッシュ・ストロークという別のレイヤーによって消していくことで、モダン以降のGAZE(視線)理論をフェイドアウトさせながら新たな創造の領域を探る。
本展出品作の1点はヌード画像をホワイトアウトしたものだが、それは藤田嗣治の白亜地のヌード画を超えるものができないか、という作家の試みでもある。
 
■ケヴィン・ジョーンズ / Kevin Jones 《Sleight Of Hand 奇術》より installation 2016
ケヴィン・ジョーンズの作品にはしばしば科学的事象や理論からの借用が見られる。
本展出品作はオガネソン(Oganesson 原子番号118の元素。元素記号は Og)をモチーフにしている。これは、先頃日本、米国、ロシアの科学者によって合成された4つの元素のうちの1つ。
「これらの4つの極めて不安定な化学物質は実験室でほんの一瞬しか存在することが出来ないが、これらの新元素が不安定である様に、我々を取り巻く世界を理解しようとする試みも、しばしばつかの間のもので、見当違いな錯覚と同じ様なものであろう」(Kevin Jones)。
他の作家たちが、行為として、あるいは制作プロセスとして「消失」のベクトルを内包しているのに対して、ケヴィンは作品提示の方法にではなく、消失する物質をモチーフにしている。
 
■菅間圭子 / Keiko Kamma 《VANITY》 video  2018
本展キュレーターでもある菅間圭子のビデオ作品は、フェイドアウトしていくイメージを眺めるという体験そのものを提示している。ゆっくりと時間をかけて消えていくディスプレイ上のイメージは、観客に新鮮な視覚体験を与えるだろう。
 
■Unit 118  performance 
森下泰輔のノイズ・サウンドを聴きながら地場賢太郎と菅間圭子がライヴペインティングをおこなうユニット。10月6日(土)におこなわれるセッションでは、ベルベットの支持体に絵の具を使わずドローイングがなされ、しかも行為が終われば消えていく、ある意味、非物質的ドローイングをおこなう。
 
 
【アーティスト略歴 / Artists profile 】
 
■ケヴィン・ジョーンズ / Kevin Jones)
ニューオリンズ・アートシーンの重要な存在で若い作家たちへの影響力は大きい。
もともと絵画中心の展開であったが、80年代にポール・マッカーシーとの出会いからインスタレーションに転じる。
■チェリス・ミッシェル / Chalice Mitchell)
2003年にリングリング 美術大学からBFAを、2013年に南フロリダ大学からMFAを受ける。主として米国、カナダ、日本で制作。国内外で展覧会。2018年まで数年間日本に滞在。キリスト教をサンプルとした比較文化的な絵画など、独特のアプローチも。
■地場賢太郎 / Kentaro Chiba)
New Contemporaries(London East Gallery 1999),第1回リバプールビエンナーレ(1999)などに出品。近年はキュレーターとして活動し数々の意欲的な展覧会を組織。ライフワークとなる《Life Scrolle》は、国内外(英国、米国など)で発表されている。
■森下泰輔 / Taisuke Morishita)
アートとしてバーコードを用いる。アメリカ、フランス、イタリアなど各国で発表。2006年資本主義の動きをゴキブリに見立てた個展「コックローチ」(F.A.Museum, New York)。ほか、ベニスビエンナーレ関連企画「Poetry Bunker」など。
■菅間圭子 / Keiko Kamma)
インスタレーション、パフォーマンスを主軸にした作業を展開。米国、欧州、アフリカ、等のアートフェスティバルに多数招待される。個展(Fusion Arts Museum, New York 2006)のほか、ベニス・ビエンナーレやヨコハマ・トリエンナーレの関連企画に参加。
 
なお、森下、地場、菅間の3名は、ともに2008年「月 The Moon」(高台寺・京都)、2010年「時空 Between time and space」(遷都1300年祭公式展示 平城宮跡・奈良)に参加。
 
 
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コンパーセプチュアル展はシリーズで展開しており、第1回(2011年)は、絵画、ビデオ、写真で「脳においしい」方向を探り、第2回は(2012年)メディアを写真に特化、第3回(2014年)はメディアを音に特化してそれぞれ検証してみた。第3回の「音を展示スル」の関連としてライブもおこなった。
 
■「コンパーセプチュアル Con/Per/ceptual」
2011年2011年10月17日(月)~10月29日(土)
http://art-lab.jp/alab_022.htm
http://www.tokyoartbeat.com/event/2011/FE14
 
■「コンパーセプチュアル Con/Per/ceptual #2」
2012年11月26日(月)~12月8日(土)
http://art-lab.jp/alab_041.htm
http://www.tokyoartbeat.com/event/2012/8479.en (English)
 

■「コンパーセプチュアル Con/Per/ceptual #3」
2014年2月10日(月)~2月22日(土)
http://art-lab.jp/alab_067.htm
http://www.tokyoartbeat.com/event/2014/0B92.en (English)
 
■「コンパーセプチュアル Con/Per/ceptual #3」special Live!
http://art-lab.jp/alab_068.htm
 
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Con/Per/ceptual #4 'Disappearing'

Oct.01(mon)-13(sat) 2018
15:00~20:00 Oct.13(sat)~18:00 closed on Oct.08(mon)

Reception party:Oct.06(sat) 17:30~
 18:30~ Performance:《Unit 118》noise sound + live painting


■Artists
Kevin Jones Chalice Mitchell Kentaro Chiba Taisuke Morishita Keiko Kamma
curation:Keiko Kamma


《Con/Per/ceptual》is a coined word which is combined with 'conceptual’and 'perceptual’by Kamma who is the curator of this exhibition. She already organized three other 《Con/Per/ceptual》shows to search for Art, which is‘delicious to the brain’. In this fourth 《Con/Per/ceptual》show, she is collecting and exhibiting works holding an idea of‘vanishing / deleting ' in visual and conceptual.
In general, art works are considered to have a tendency toward its persistence or eternality but she dares to select the theme, Art with the vector of vanishing in this exhibition.

In this exhibition, 'Disappearing’, moving images, paintings and installations created by the following participants who all are globally active artists will be shown.

■Chalice Mitchell
Video installation of a repetition of forming and vanishing on canvas expressed by Interpenetration of brush strokes.
■Kentaro Chiba
Time lapse animation consisting of frames of daily drawings where images are firstly growing but in the last half they are changed to be shrinking and vanishing by backward reproduction.
■Taisuke Morishita
Covering over a figurative painting with brush stroke layers, which evokes a vision in dens mist.
■Kevin Jones
Installation in the motif of a fragile element, which exists only in a moment because of its chemical instability.

■Keiko Kamma
Video installation suggesting and showing what 'fade-out’is to us.

■Live performance:
Live-painting by 《Unit 118》, Chiba(painting), Kamma(painting) and Morishita(sound) is scheduled for October 6th (sat) 18:30 where an ephemeral drawing performance without paints and pigments is performed.

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《Con/Per/ceptual》exhibitions

■ Con/Per/ceptual
Oct.17~Oct.29 2011
http://www.tokyoartbeat.com/event/2011/FE14.en

■ Con/Per/ceptual #2
Nov.26~Dec.8 2012
http://www.tokyoartbeat.com/event/2012/8479.en

■ Con/Per/ceptual #3
Feb.10~Feb.22 2014
http://www.tokyoartbeat.com/event/2014/0B92.en

■ Con/Per/ceptual #3 special Live!
http://art-lab.jp/alab_068.htm